小耳症のお子さんの小学校生活・体育や水泳・運動について

小耳症のお子さんの小学校での生活について

小学校での生活は、保育園や幼稚園のときとは全く違い、個人個人を先生が細かくフォローしてくれることはほぼありません。すべて自主性に任され、自己責任、なんでも自分でやるという生活になります。そういった環境の中で特に小耳症であるから困ることについてまとめてみました。

体育・運動について

子供の成長にとって適度な運動は必要不可欠です。体を動かすことによって脳も発達し、言語力や感情表現などにも影響を与えます。年齢にあった運動をたくさんさせるのがおすすめです。もちろん、小耳症のお子さんも同じです。小耳症の個人差にもよりますが、基本的に全ての運動はOKです。小学校でも、体育の授業や運動会、マラソン大会など、スポーツにはどんどんチャレンジしてください。汗をかいて新陳代謝を良くすることも重要ですし、マラソンなどで肺活量を鍛えることはとても大切です。今後、適齢期に手術をする場合には、胸の肋軟骨を採取することがありますので、体の成長は促しておきたいです。

水泳(スイミング)について

お耳が水につかるため、水泳をするのをためらうことがあります。スイミングスクールや学校での水泳の時間などは、どのようにしたらいいのでしょうか。
お医者さんによって見解が違い、あまりよくないと言う方もいらっしゃったり、おすすめのスポーツだとの意見もあります。お勧めの理由は、「心肺機能を高め、風邪が引きにくくなりますし、また胸郭が発達するため」(引用元:札幌医科大学形成外科小耳症の治療より)とのことです。
実際、我が家はどうしていたかと言うと、スイミングスクールには通いませんでしたが、体育の水泳の時間は授業を受けていました。低学年の間はまだ、ビート板を使って水に浮くだけですし、顔をつける練習や簡単なクロール程度しか行わないため、トラブルも無く授業を受けていました。
ただ、高学年になってきたときに、もぐったり長時間泳いだりすることもあり、またその日が肌寒かったこともあり、風邪をひいてしまい中耳炎になってしまいました。中耳炎は、風邪からくる鼻水のせいでなることがあります。水泳で耳に水が入ったと言うよりも、水の中につかることによっての体調の変化、風邪をひくことによっての中耳炎へと移行してしまいました。

体調管理はしっかりと

このことより、調子が悪いときは授業を休ませるのをためらわないことを学びました。少し咳をしているな、とか、少し鼻水が出ているな、おかしいな、と思った日の水泳は休ませたほうが無難です。子供はなかなか、自分で体調管理をできません。平気平気!などと言って、寒くてもプールに入ってしまいます。また、学校ではだれもお世話はしてくれませんので、多少耳に水が入ってもそのまま放って置いたり、濡れた髪のまま1日過ごしたりします。そのような環境で風邪をひきやすくなってしまいます。

スイミングスクール

スイミングスクールなどで心肺機能を高めることはとても良いことだと思います。心肺機能が高いということは、長時間走るマラソンや、サッカーやバスケットボールなどの持久力を必要とするスポーツにも応用できますし、基礎体力が付いて風邪もひきにくくなるかと思います。スイミングスクールなら、泳いだ後のケアも親が出来ますし、耳に水が入っていないかどうか、確かめることも出来ます。スクールはほとんどが室内で、気温管理もされているため寒すぎたり暑過ぎたりすることがないのも利点です。風邪をひくと言うこともないでしょう。管理下の元で水泳を行うことが出来ますので、そういった意味では、スイミングスクールはおすすめだと思います。
ただし、これもやはり個人差があり、中耳炎になりやすいタイプだったり、水がこわい、水に入るのがストレスになるようなお子さんの場合は、断念するのが良いでしょう。心肺機能を高めるためのスポーツは他にもありますので、ダンスや体操クラブなどの別のスポーツを探してみるのもいいかもしれません。