小耳症の手術・入院費用について・総額いくら?
お耳の形成手術をするために、いったいいくらくらい準備しておけばよいか、不安になりますよね。私もかなり不安で、それ相応の覚悟をしていました。
実際にかかった費用を公開します。こちらは、5年生で1回目の手術をしたときの費用です。東京から札幌医科大学附属病院への入院で、付添人の1か月分の宿泊費用や食費・生活費もかかりました。
同じ境遇にはなかなかならないかと思いますが、1つの例として参考になさってください。
札幌医大に入院した時の家計簿
10歳時、小耳症1回目の入院費用です。東京から札幌医大への入院の場合。
・交通費(往復3人分) 135,440円
・入院前日宿泊費(3人分) 72,000円
・付添人宿泊費(1か月間) 99,070円
・付添人食費(1か月間) 67,000円
・付添人日用品費(1か月間) 8,800円
・入院時おやつ・本・日用品費 22,000円
・入院医療費(病院への支払い) 77,690円*他県入院のためいったん3割支払う
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合計 482,000円でした。医療費については退院後に住んでいる地域によって、何かしらの手続きをすれば戻ってくる地域もあると思いますが、今回はかかった費用をそのまま掲載しています。
次はこれらの1つ1つの内訳をご紹介します。
入院時にかかる交通費
東京から入院施設のある札幌までの交通費(8月中旬・3名)での料金です。
8/23(入院) 3人分(親子3人)
飛行機JAL 先得割引B 52,020円
新千歳~札幌までのJR乗車券 2,670円
札幌駅~病院までのタクシー 1,070円
8/30 飛行機一人分(パパだけ先に帰るため)
飛行機JAL 先得割引B 18,990円
新千歳~札幌までのJR乗車券 1.350円
札幌駅~病院までのタクシー 1,070円
9/30(退院)2人分
飛行機ANA 当日 56,680円
JR乗車券 1,600円
タクシー 990円
合計135,440円です。
実際には、もう少しプラスになります。入院期間中に狸小路へお土産を買いに行ったり、札幌駅へ本を買いに行ったりして、細かな交通費はかかっています。
ちなみにこれらの交通費は確定申告の医療費控除にて、「子供の分+大人1人分」は申請できます(タクシーは不可)。ですので領収書は必ずもらっておいて、申告時まで保管しておきましょう。
また、飛行機代は行きはJAL、帰りはANAを使いましたが、2か月後検診や2回目の入院の時には、格安航空券を購入しました(エアドゥ)。その場合は半額近くになります。移動時期でも価格変動がありますし(夏場の北海道行きは高額になります)、飛行機代は工夫次第では安くできます。
入院前日宿泊費
他県から入院するため、札幌へ前乗りしています。
グランドホテル 3名 60,000円(約)
夕食(ホテル内レストラン) 12,000円
合計72,000円です。
入院前日なので、できるだけ素敵なホテルで勇気づけたいと思い、札幌駅から近くきれいなところを探してグランドホテルにしました。
このホテルは以前、小耳症で形成外科を受診するときに(初診)利用しており、その時に子供がすっかり気に入って大好きになっているホテルだったので、ここは外せませんでした。しかし夏休み中の予約になるためシーズン料金になり高めに設定されていました。
レストランはフレンチをコースで出してくれて、それでいてかなりお得な価格です。今回はハーフコースをいただき、一人4,000円ほどでお腹いっぱいになりました。
付添人宿泊費
子供が入院している間、付添人の宿泊施設が必要になります。最近の病院はほとんどが、付添人は病院には泊まり込めませんので、別途各自(自分たちで)付添人の泊まるところを予約しなければなりません。入院期間中1か月、私が泊まっていた宿泊施設の費用です。
<ファミリーハウス代>
ファミリーハウス30日×2000円=60,000円
布団代 1,100円
リネン類 7泊目まで 7×220円=1,540円
リネン類 8目から 23×110円=2,530円
(ファミリーハウス小計 64,070円)
<その他>
ホテル3日分 25,000円(約)
キャンセル料 10,000円
合計99,070円です。
ファミリーハウスとは、札幌医科大学付属の、付添人専用の宿になります。こちらは格安で、ファミリーハウスだけに宿泊できると、1か月で約64,000円とかなり格安です。しかし、ファミリーハウスは大人気で、予約がなかなかできません。ファミリーハウスの予約体験談)
*(小耳症入院時の付き添い宿泊施設についてはこちらにまとめました。)
しかしながら、わたしは「入院時の付き添い施設について」のページで書いたように、事前に予約していたマンスリーマンションを1週間前にキャンセルしているため、キャンセル費用がプラス1万円かかっています。
また、すぐにファミリーハウスに入れなかったために、最初の3日間はホテル住まいだったため、プラス25,000円くらいも追加されています。
こういった、個別のトラブルや出来事があるので一概にいくらかかるとは言い切れませんが、私の場合はすべて合計すると、99,000円ほどになりました。
付添人食費
付添人(私)の1か月分の食費です。自宅ではないためなかなか自炊が出来ず、朝、昼、夜、ほとんどコンビニで買ったものを食べていました。毎日食べ物と飲料が必要になります。
朝食 30日×300円=9,000円
昼食 30日×500円=15,000円
夕食 30日×600円=18,000円
飲料 30日×600円=18,000円(*子供用ペットボトル3本、自分用3本)
おやつ代 10日×300円=3,000円
交際費(外食)4日×1,000円=4,000円
合計67,000円となります。
札幌医科大学附属病院の場合は、付添人の食事は1階の食堂でとるか、2階のコンビニで買うか、外で食べてくるかになります。驚いたのは病院内での患者へのお茶の配布は一切なく、食事時にも入院患者のための飲料配布はありません。昔なら、病院食は以前の時にやかんが回ってきましたが、いまはお茶など子供の入院食にも水分は一切ついてこないのです。
ですので子供の水分補給のために毎日500mlの麦茶を3本買っていました。自分のためにも3本、合計6本は最低でも必要となり、これがけっこうな出費でした。
そしてまず私の朝ご飯です。朝はファミリーハウスで自炊して、とはいってもパンとヨーグルトとコーヒーでだいたい300円くらいかかります。
お昼ご飯は、食堂では400円~500円の定食を食べるか、コンビニでお弁当を買ってきて子供の食べている横で一緒に食べるか、でした。たまに甘いものも食べたくなって、プリンを追加したり大福を食べたりと、おやつ代もかかりました。甘いもの、食べたくなりますよね!
そして1か月のうち4回ほど、付添人たちで集まって狸小路までラーメンを食べに行ったり、近くのマクロビカフェでランチしたりもしました。仲良くなってくると付添人で集まっておしゃべりしたり、外出したりします。
付添人日用品費
1か月も宿泊施設で暮らしていると、いろいろな日用品が必要になります。付添人が使うための日用品代となります。
シャンプーリンス 800円
ボディソープ 500円
ハンドソープ 300円
コインランドリー代 3,000円
洗剤 600円
ぞうきん・掃除用具 600円
ストロー・プラスチックスプーン 300円
シップ 1,200円
痛み止め薬 1,500円
合計 8,800円です。
シャンプーやボディソープなどの衛生用品と、洗濯にかかる費用、そして何より想定外だったのが薬代です。慣れない場所での暮らしに、体がだんだん疲れてきて、免疫力が著しく低くなってしまい、腰がいたくなったり歯が痛くなったり、入院中後半は体のいろいろなところが痛くなりました。そのため、シップを買ったり痛み止めを買ったりして、余分な出費がありました。
入院時おやつ・本・日用品費
こちらは子供のおやつや本、日用品費です。入院中には、やはりおやつは必要です。また、本や雑誌を買ってあげました。
おやつ 30日×300円=9,000円
本 6,000円
日用品 4,000円
コルセット 3,000円
入院時おやつ・本・日用品費合計は22,000円です
おやつは札幌医科大学附属病院の場合、12歳以下の子には毎日3時におやつタイムがあり入院食費から出るのですが、それだけでは全然足りません。
午前中や午後の時間に、コンビニへ自分で買いに行って(おみみちゃんは足がしっかりしているので術後3日目から動き回ります)おやつを食べます。同じ入院している友達と一緒に、デイルームやロビーなどでおやつを食べたりもします。
また、本を買ってあげたり、ティッシュなどの日用品、折り紙やハサミが欲しくなったり、こまごまといろんな出費があります。
項目にあるコルセットというのは、札幌医大の場合は小耳症手術の1回目の時に必ず必要になるものです。胸の軟骨を採るので手術後に肋骨をカバーするためです(小耳症手術についてにまとめてあります)。コルセットとT字帯が必要になるため、院内のコンビニで購入します。これは医療費控除の対象物になるので、購入した時の領収書は取っておきましょう。
入院費(病院への支払い)
我が家の場合、札幌は他県でしたので、いったん3割分の入院費用を支払いました。
8月分 7,550円
8月分 19,660円
9月分 50,480円
入院費支払いは合計77,690円となりました。
8月の7,550円というのは、札幌医大の場合は入院時に必ず歯科を受けます。その歯科外来代になります。
入院期間は、8/24から9/30と長めでしたので、うちの場合は支払額も少し多めになっています。いったんクレジットカードで払って、その後地元に戻ったら医療費控除の申請をして、全額戻ってきました。
全額戻ってはきますが、いったん払うのである程度の用意は必要になります。
小耳症手術でかかる入院費について
小耳症の手術でかかる入院費用は、我が家の場合約50万円ほどでした。あくまでも、他県から泊まり込みで1か月間入院する場合の費用です。
もっと経費削減もできるかと思います。たとえば付添人の食費などは、宿泊施設で自炊が可能なら、スーパーなどできちんと食材を買って自炊もできるかと思います。
札幌医大の場合なら、医大から歩いて5分ほどのところにスーパーがあるので、生肉から野菜まで購入することができます。時間と手間をかければ、食費は削減できます。
あとは日用品やおやつ代をどこまでかけるかですね。私はどうしても、楽したいという気持ちが先立ってしまい、お金のかからない方法よりも「楽な方法」ばかり選びがちでした。日用品も自宅から持っていけば購入する必要がありません。
ただし、持っていくにも荷物に入る量に限られているため、スーツケースの中に何を入れて持っていくか、きちんと精査する必要があります。付添人の入院荷物についても併せてごらんください。
交通費や食費など、個人によって差が出る項目だと思いますので、参考程度になさってください。でも全くわからないよりは、少しは想像がつくといいな~とおもって、我が家のかかった費用を公開しました。